シーズンが始まる前に、誰の何を追いかけるのかを決めておくと観戦が楽になる。今季のドルトムントで私が数字とプレーを追う7人を、評価の物差しとセットで並べます。
コンスタンティノス・カレツァス
ゲンクから固定3000万ユーロで加入。ベルギー生まれのギリシャ代表で、昨季は公式戦14アシスト。狭い場所での判断が速く、ドリブルで相手を1枚剥がせる。
見るところ:開幕から先発で使われるか。10月末までに2シャドーを固定できるか。
セルー・ギラシ
昨季リーグ17得点、公式戦22得点でチーム最多。背中で受けて周囲を使う型のストライカーで、彼が引いた後のスペースをどう使うかがチームの設計そのものになっている。
見るところ:得点数より、リーグ戦で二けたに乗る2人目が出てくるかどうか。
ニコ・シュロッターベック
2031年までの契約延長にサイン。ただし5000万〜6000万ユーロ規模の解除条項が報じられ、発表直後にはスタンドから不満の声も出た。左利きの配球はこのチームの生命線。
見るところ:故障を挟まずシーズンを通せるか。移籍報道が出た時のパフォーマンス。
グレゴア・コベル
昨季はリーグ最多13クリーンシート、セーブ率73%でリーグ最高(第29節時点)。公式戦の出場はほぼ全試合で、守備の再建はこの人の数字に表れている。
見るところ:バイエルンとの直接対決やCLの大きな試合で、何本止めるか。
ジョーブ・ベリンガム
加入1年目は公式戦35試合に出ながら1得点。リーグ戦では先発と途中出場が半々で、序列が定まらないまま終わった。兄と比べられ続ける立場でもある。
見るところ:中盤2枚の一角を自分のものにできるか。ゴールとアシストの合計。
ジョアン・ガドゥ
ザルツブルクから約1950万ユーロ。パリ出身で、2024年にPSGからザルツブルクへ移り2シーズンを過ごした。ズーレの引退で空いた3バックの控えに、いきなり大きな投資が入った形になる。
見るところ:ポカールやCLの序盤戦で先発機会を掴めるか。
山本天翔
ガンバ大阪から2027年6月30日までのレンタル。大阪市出身の左利きで177cm。7月18日のオーバーハウゼン戦で出場していきなり1得点1アシストを記録し、コヴァチも「彼を注視していく」と話した。基本の主戦場はセカンドチームになる。
見るところ:トップチームでの公式戦デビュー。150万ユーロと報じられる買い取りオプションが行使されるか。
7人の共通点
カレツァス18歳、ガドゥ19歳、山本18歳、ベリンガム20歳。今季のドルトムントは、10代と20代前半に賭ける編成をはっきり選んだ。 ブラント、ズーレ、エズジャンという30歳前後の3人が同時に抜けたぶん、経験値の合計は確実に下がっている。
それを支えるのが、コベル、ギラシ、シュロッターベック、エムレ・ジャンという軸の4人だ。若手の成長が早ければ優勝争いに絡み、遅ければ3位から4位で終わる。今季の順位はこのバランスで決まると考えています。
山本天翔について、ひとつだけ
ドイツのメディアが香川真司の名前を出して紹介したこともあり、日本ではすでに期待が高い。ただ、加入の枠組みはセカンドチームを主戦場とするレンタルで、トップチームでの出場は約束されていない。 まとまった出場時間を得られるかどうかは、冬までのパフォーマンス次第になる。